ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞受賞作『頭痛が痛い』主演・阿部百衣子オフィシャルインタビュー解禁!

(c)KAMO FILMS
5月15日(日)

PFFアワード2020で審査員特別賞を受賞した、それぞれの「死にたさ」を擦り合わせようとする少女2人のシスターフッドロードムービー『頭痛が痛い』より、主演・阿部百衣子のオフィシャルインタビューが到着した。

自傷行為や恋愛感情のないセックスを繰り返し、家庭に不和を抱える不登校気味の高校生・鳴海と、エゴだとわかりつついつも人のことを考え、救急セットを持ち歩く同級生・いく。二人は、いくが鳴海のライブ配信を見るという一方通行の関係だったが、いくが梶井基次郎の『檸檬』のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函するところを鳴海が目撃し、互いの心と傷の手当てをし、支え合う関係に発展していく。


いく役を、本作で映画デビューの阿部百衣子、鳴海役をフリーランスのモデル・俳優のせとらえと。いくの遺書を読み、正義感に突き動かされるフリージャーナリスト・直樹役を、『JOINT』の鐘ヶ江佳太。他、山本華世子、杉山宗賢、大友久志、ナツメが脇を固める。

『頭痛が痛い』予告編

Q. いくをどういう女の子だと捉えましたか?
一言で言うと「優等生」だと思いました。優等生でいなきゃいけないとか、「人からこう見られる」ということで仮面を作ってしまって、そのせいで自分の首を絞めて息ができない子だと思いました。

Q. いくを演じる上で大切にしたところはありますか?
仮面を被って優等生として表に出している行動と、言葉の裏にある自分自身の気持ち・本音との間の葛藤を表現できればと思いました。いくは、自分の中の「お手本」というようなコミュニケーションの取り方をしていて、優しさを前に置くことによって本当の自分を隠しています。映画の後半では、自分の気持ちを考えた時に、なかなか言葉が出なかったりだとか、「なんて言ったらいいんだろう」という彼女の中の戸惑いがあるんじゃないかと思いました。


Q.監督とイン前にはどのような話をしましたか?
私も台本を読んだ段階ではいくの全体像を掴めなかったので、誕生日や何が好きだとか細かいところを設定しようとしたんですけれど、監督に、「いくは妖精的な部分を持つ存在なので、ふわっとしていて欲しいというか、ちょっと非現実的な存在であってほしい」という話を伺いました。

Q. いくは、「みんなの中にいる私は完璧じゃなきゃいけない」と感じている役ですが、共感する部分はありましたか?
演じさせて頂いた当時の方がありました。当時は、人前では明るくいなきゃいけないと思い、ちょっとアホみたいなことをする自分がいて、そのせいで家に帰ってから疲れているということがありました。
疲れちゃうのはよくないな、意外と失敗しても人は引いていかないし、ちょっと弱音を吐いても意外と大丈夫なんだなと思ってからは、ちょっと緩くなりました。


Q.本作の見どころはどこだと思いますか?
鳴海といくの2人の「生きる」ということに対しての葛藤、がむしゃらに泥臭く、いっぱい失敗しながら、それでも生きていこうとする2人の姿を見て頂ければと思います。


Q. 読者にメッセージをお願いします。
細かい感情の機微や移り変わりや人の繊細なところを描いた作品なので、劇場の大きいスクリーンでその世界にどっぷり浸って頂くような形で映画を観て頂いた方がより感じるものがあると思います。ぜひ劇場で体感して頂ければと思います。


6月3日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

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