『戦場のメリークリスマス』EXプロデューサー・原正人氏死去

(C)大島渚プロダクション
3月30日(火)

『戦場のメリークリスマス』エグゼクティヴプロデューサーを務めた原正人氏が3月17日心不全により亡くなった。89歳だった。

代表作である『戦場のメリークリスマス 4K修復版』がおりしも4月16日から再公開されることに伴い、生前の原氏より、当時を振り返ったコラムをパンフレットに寄稿していた。その一部が公開された。

<本作の劇場用パンフレットに寄稿いただいた原正人氏コメント(一部抜粋)>
1981 年、ちょうど 50 歳を迎えるときに、ヘラルドから独立して新会社ヘラルド・エー スを立ち上げたのを機にパーティーが開催され、その席で大島監督がスピーチをしてくれた。「五十代を過ぎたら、世のため人のために」──彼は 1932 年の早生まれ、互いに同学年の間柄である。彼の言葉に誘われるように、彼が諦めきれずにいる企画『戦場のメリークリスマス』の実現を一緒に 目指すこととなった。
“Timing is everything in life and golf.(人生もゴルフも、タイミングが全てだ)” ──プロゴルファーのアーノルド・パーマーはそう言ったが、映画もまた然りである。さまざまな映画にこれまで関わってきたが、大島渚監督との、この『戦場のメリークリスマス』は、いくつものタイミングが幸運なかたちで実を結んだ作品として印象深い。製作から公開に至る過程の随所で絶妙なタイミングが作用した、実に稀有な作品ではないだろうか。映画そのもののみならず、関わった人々ひとりひとりにも、その後のキャリアにおける契機(タイミング)を与えた、という意味においても、である。

『戦場のメリークリスマス 4K修復版』 4月16日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

今回の『戦場のメリークリスマス 4K修復版』の上映は、大島渚監督作品が2023年に国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開となる。

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