カデミー賞5回ノミネート、ゴールデングローブ賞・英国アカデミー賞・ベルリン国際映画祭 銀熊賞それぞれ2回受賞のリチャード・リンクレイター監督の待望の最新作『ヒットマン』より、実在した偽の殺し屋のオーダーの仕方と、グレン・パウエル扮するゲイリー・ジョンソンが顧客のニーズに応じて様々な殺し屋のイメージを作るべく動画サイトを見て役作りの研究をする本編映像が解禁となった。
映像では、キャバクラのようなところで悪そうな男がお店の女の子に「ちょっと手伝ってくれる男を探してる。最近揉めててな。誰か知らないか?」と明らかにヤバい話を持ちかける。女の子は、「探ってみる」と余裕たっぷりに返答し、「マジか知らないけどめっちゃ怪しい男よ。怖かった」と言いながら警察に電話をする。このような流れで依頼人はほぼ警察にたどり着くという。すると、偽の殺し屋ゲイリーのところに警察から依頼が入る。オーダーが入ると、ゲイリーはその依頼人のキャラクターを分析し、どんな殺し屋を望んでいるかを炙り出し、それに沿った殺し屋になりきって登場する。そのためには、ゲイリー自身のスキルも必要だ。ゲイリーはそのために動画サイトでカツラの被り方、訛りの研究、もみあげの作り方、歯のヤニの付け方、普段の自分とは違うキャラクターの服装の研究など、さすが大学教授らしい真面目なやり方でノートを取りながら研究している様子が収められたコミカルなシーンとなっている。
■映画『ヒットマン』【本編映像】依頼人が罠にはまるまで&偽の殺し屋が変装研究!
このキャラクター作りに関しては、台本には書かれていたものの、ヘアメイク・衣装などは、メイク担当・衣装担当・そしてグレン・パウエルで行われたそうで、監督自身も初めてみるのが撮影当日だったという。
グレンはこの役作りについて「クレイジーなプロセスだった。人を殺したいと思う依頼人に対してゲイリーがどうペルソナを被るかは、彼らが何を見たいかによって変わる。そこから考えるんだ。ゲイリーと依頼人の間でつくっていく。私たちはギリギリまで脚本を練っていて、ヒットマンたちの人格は直前までリックには見せなかった。ヘアメイクのテストも見せなかった。だから毎回、私がヒットマン姿でバンから出ていくときはいつも楽しかった」と、心からこのプロセスを楽しんでいたようだ。
それを見たリンクレイターは「私はグレンとタラ(メイク担当)を称賛したい。ちょっとやり過ぎたけど、とても楽しかった。たまには派手にやるのも楽しかったな」と監督にも絶賛だったようだ。是非、グレン・パウエルの驚くほどの七変化にも注目してみていただきたい。
9月13日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー