天国の青い蝶

末期の脳腫瘍に侵され、余命短い少年ピート・カールトン。彼がどうしても叶えたい夢は、この世でもっとも美しい青い蝶、ブルーモルフォに、自分白身の手で触れること。中南米の熱帯雨林にしか生息しないその幻の生き物を、命あるうちに見たいと願っていた。母親テレサは彼の願いを知り、モントリオールにできたばかりの昆虫博物館へ連れて行く。ピートが尊敬する世界的に有名な昆虫学者アラン・オズボーンに会わせるためだ。アランは車椅子にのった病気の子どもをジャングルに連れて行くなんて無茶な話だと取り合わない。あきらめないピートの熱意が伝わり、彼の願いを聞き人れる。アランはピートとテレサを、熱帯雨林の先住民族の村へ連れて行った。アランはピートとテレサを、熱帯雨林の先住民族の村へ連れて行った。案内役のアレホにはピートと同じ年頃の娘ヤナがいて、彼女は言葉が通じないピートに優しい気持ちを抱く。翌日になっても、蝶は見つからなかった。探検の途中で、ピートはアランから秘密を打ち明けられる。アランには17年前に別れた妻との問の娘がいること。人間との付き合いが苫手なアランは、家族との生活をあきらめ、昆虫の研究だけにエネルギーを注いでいたというのだった。アランがあきらめかけた時、茶色い蝶が姿を現した。ブルーモルフォのメスだ。ピートを肩に乗せて走り出したアランだが、彼の脚よりも蝶は速かった。ピートは明日はアランと二人だけで森へ行きたいと告げる。アランもテレサに約束する。命をかけてピートを守ると。人々の温かい声援を受けながら、遂にふたりだけで森の中へ出発。果たしてブルーモルフォは現れるのだろうか?、森の奥では想像を絶するような奇跡が彼らを待ち受けていた。