ハンサム★スーツ

33歳になる独身の大木琢郎は、亡くなった母親が遺した定食屋「こころ屋」を営む。料理の腕前も人柄も良いのだが、ブサイクなので女性に縁がない。ある日、「こころ屋」に超美人の寛子ちゃんがバイトとして務めることになった。一目ぼれした琢郎は、思い切って告白する。だが、あっさり振られてしまう。寛子ちゃんは店から出て行ってしまうのだった。友人の結婚式が迫る。琢郎は、紳士服屋にスーツを買いに行く。そこで、着るだけでハンサムになれる「ハンサム･スーツ」を手に入れる。こうして、ハンサムな男に変身した琢郎は、光山杏仁として人気カリスマモデルに! 一方、寛子ちゃんを諦めきれない琢郎は、光山杏仁に変身して彼女の前に現れるが、再び振られてしまう。しかし、杏仁はモテモテ。生まれて初めて美人から好意を寄せられ、夢見ごこち。琢郎として定食屋に戻ると、新人アルバイトでブサイクな女･本江が笑顔で迎えてくれた。仕事も出来、落ち着ける存在だ。ある日、今のハンサム･スーツはお湯がかかるとシワになるので、再び紳士服屋へ。今度はお湯がかかっても平気なパーフェクト･スーツを勧められる。だが、それを一度着ると二度と脱げないのだ。琢郎は究極の選択を迫られるのだった。