キャノンフィルムズ爆走風雲録
キャノン・フィルムズを率いて、80年代ハリウッドに大旋風を巻き起こしたイスラエル出身の従兄弟メナヘム・ゴーランとヨーラム・グローバス。映画監督でもあるメナヘムとプロデューサーとして高い資質を持つヨーラムのコンビは、低予算のジャンルムービーを次々に製作し、『デルタ・フォース』『暴走機関車』そして『狼よさらば』シリーズなど、当時のメジャー映画会社を超える制作本数でヒットを量産。巨万の富を稼ぎ、一時代を築いていく。その一方で、ゴダールやカサヴェテス、アルトマンなど商業主義とは一線を画す映画作家たちの映画へも出資するなど、映画の道の全方位へとふたりは突き進んだ。しかし、情熱で始めた映画は、やがて大きな資本の流れにまみれ、ふたりの関係にも亀裂が入っていくこととなる… 。